国の祭典で賑々しく巷の浮き立つこの頃、紳士淑女の皆様に於かれましては如何お過ごしでしょうか。とりどりの色と星に飾られた街もまた異郷の風情ありて美しきもので御座います。
異国の祭典に寄せて、というほどのものでもありませんが、ヨルガ文庫より皆様へ、新刊「微睡む琥珀」をお贈り致します。筆者は「翡翠の小鳥」のみとせのりこ女史、そして本作「微睡む琥珀」は件の「翡翠の小鳥」続編であります。短編小説ではありますが、電脳表示で読むにはいささか長さがございましたため、前・後編の2回に分けての掲載です。過たず前編より先にご覧下さいますよう。
第六区の路地の奥、店を構える不可思議な骨董屋シゲンドウ。帝都という街、そしてその住人たちの織り成すこもごもの物語、皆様どうぞ暫し帝都にお遊び下さい。