【楽曲解説】08_眠り病

意外な曲に化けちゃったシリーズ(笑)その2。当初は静かで眠りを誘うような浮遊感がありつつ、でもどこか不安定で毒を秘めた曲、というイメージで考えていたのですが、上がってきた曲はまさしく「弘田節全開」。自分のイメージを一旦捨てて楽曲にシンクロした結果こんな歌詞になりました。しかも脳内で聴こえたままのハモをつけたら全音でぶつかるトンデモコーラスに。みとせのりこ受信しすぎです。けれどそんなわたしの大暴れもきっちり内包してしまう弘田さんの楽曲とアレンジの深さに、この人やっぱり鬼才というか異能の人だなあと再認識したみとせでありました。(みとせ)

最初は静かな曲のイメージで作り始めたのですが、「眠り病」の起因などを想像して行くと、だんだんドラマチックなアレンジになって行き、ある意味、アルバムの核心、クライマックスとも言える曲に仕上がってしまいました。ガムランのイントロに始まり、耳鳴りのような正弦波の高音が重なる。この耳鳴り音は楽器音とぶつかってもおかまい無しに一曲を通して入っています。後半、みとせさんの声がアラベスクのような幾何学紋様のように折り重なり、変容して行く様が聴きどころかと思います。(弘田)